約二週間の間マニエラ建築設計事務所にお世話になり多くのことを学ぶことができました。
まず一つは、複数人での作業の難しさでした。大学では基本的に自分の描いた図面から模型を一人で作成することしか経験がなかったのですが、今回のオープンデスクでは他人の描いた図面を読み取り、それを一緒に作業をしている人につたえなければいけなかったので、図面を正しく読み取る力とそれを言葉で正しく表現する力の必要性を学べました。こういった力は自分の図面をしっかりと理解することや、施主や大工の方々とコミュニケーションをとる際にも必要な力だと思うので、大学で一人で課題を行う際にも意識して取り組みたいと思います。
二つ目は、時間配分や力の配分を考えて模型を制作することです。やはり大学の課題では提出できれば良いという風潮がどうしてもあるので、その場しのぎの完成度にムラのある作品が少なくありませんでした。しかし今回は模型は提出するために作るのではなく、施主であったりコンペの担当者であったりと、人に対してその作品のイメージを伝えるためにつくるという点を再確認できました。そのために作成前からどの部分に時間や力をかければ、一番伝わる模型ができるだろうかということを考えて動く重要さを学ぶことができました。この考え方を活かして、限りのある時間、体力の中でただがむしゃらにがんばるのではなく、効率よくベストを尽くすことができるようにしたいと思います。
三つ目はやはり現場の雰囲気を間近で学ばせていただいたことです。まだまだ勉強不足で見るべき場所をしっかりと分かっていないなりにですが、図面や模型でみたものと現場の違いを感じることができたと思います。個人的に一番大きな違いだと思ったのは、実際の土地に建物が建っているのを見ることで、周囲の景色との調和であったり、寒暖や日差し、風通しなどの自然環境であったりとの、建物との関係を感じることができるという点で、とても視野の広がった良い経験でした。
これらのことを学ぶことができたのは、期間中マニエラの皆さんにオープンデスク生であるにも関わらず、気軽に接していただいたり、こちらからの質問も丁寧にこたえてくださったりしたことが大きかったと思います。
本当に学びやすい、非常に溶け込みやすい雰囲気をつくってくださり二週間本当に楽しんで学ぶことができました。
短い間ではありましたが、本当にありがとうございました。,