マニエラ建築設計事務所にオープンデスクに来てから約二週間、本当にあっという間でした。最初は事務所の雰囲気が分からなくて緊張しましたが、所員の方々に色々と質問をすると快く丁寧に教えてくださったことや、納涼会というイベントにも参加させて頂くことが出来、緊張もほぐれました。
またこの二週間で本当に様々な体験をさせて頂きました。中でも特に勉強になったのが現場見学でした。建築の参考書とは違い、実際に現場に足を運ぶことで細かいところまで見る事が出来ました。学校の授業で住宅建築の現場に行くことはほとんど無いので本当に貴重な体験でした。二週間のうちに4~5件ほどの現場に連れて行ってもらいましたが、基礎の部分や接合部、スラブや仕上げなど、一件一件が異なった様々な手法で建てられていたので自分の知識としての引出しが増えたと思います。
しかし現場の打合せでは事務所の方と施工者の方との間で自分が知らないような単語が飛び交っていたり、設計図面にも分からないようなものがたくさんあったのでこれからもっと勉強していかないといけないなと切実に思いました。
事務所内での作業はパース製作をやらせていただきました。パースは製図の授業で手書きでは書いたことがあったのですが、CADによる下書きやPHOTOSHOPでの着色は初めてだったので、大変勉強になりました。最初はJWの使い方やPHOTOSHOPの使い方が全く分からなくて色々と苦戦しましたが、古谷さんや森さんをはじめ色々な方に教えてもらい、最初に比べるとパソコン操作はかなりスムーズに出来るようになったと思います。パースは松福荘の内観パースを担当しましたが、和風建築は書いたこともないし、見ることすら余り無かったので、現代建築との差があまりわかりませんでした。しかしフタを開けてみると柱の収まり方、あるいは庭の風景や面材の質感まで違っていて自分の知識の無さに焦りを感じました。下書きを描いていて和風建築は垂木や鴨居、巾木、木目など本当に線が多くて、和風建築は線で構成されているということがよく分かりました。PHOTOSHOPによる着色では、着色は出来るようになりましたが、ものの質感や光の入り方など陰影がなかなかイメージできなくて古谷さんに助けられた場面が多かったように思います。この着色作業を通じて普段何気ないものであっても見方によっては色彩感覚の勉強になるということを学びました。これからはもっといろいろなものを様々な視点から見て色彩感覚をもっと研ぎ澄ませて生きたいと思います。パース製作では一枚しか図面を仕上ることが出来ませんでしたが、本当にいろいろなことを学び吸収できたと思います。
現場見学やパース製作以外にも学ぶことがたくさんありました。永井さんに事務所の仕事のことまで色々と教えて頂いたように思います。一番驚いたのは事務所での作業は図面を描く作業ではなく、条例などの調べもの作業がほとんどであるということでした。そういった意味では毎日勉強していると仰られていて自分ももっと勉強して色々な知識を積み重ねていかなくてはいけないと改めて思いました。またマニエラの方だけではなく同じオープンデスク生からも色々学んだものがあったように思います。特に授業があるときは他の大学の人たちと交流する機会が少なくて他大学ではどんな授業をしているのかなどは全く知りませんでした。
オープンデスクを通じてパソコン作業に詳しい人に教えてもらったり、また自分が知っていることを教えてあげたりと色々交流が出来てよかったと思います。
二週間という短い期間でしたが本当にありがとうございました。このオープンデスクで学んだことを必ず社会に出たときに役立てて行きたいと思います、所長さんをはじめ担当の古谷さんやスタッフの方々、オープンデスクという場を提供して頂き、色々なことを教えて頂いてほんとうにありがとうございました。