兵庫県西宮市の建築事務所:マニエラ建築事務所

OPEN DESK 体験レポート

国立明石工業高等専門学校 建築学科4回生 M.Eくん2007.9.3~9.15
皆が行くというので自分もオープンデスクに参加してみようと思ったのが今回マニエラ建築設計事務所さんに応募した理由のひとつでした。高専の建築学科に入学して、早い時期から進路を決めていた自分にとってオープンデスクは将来を考える良い機会だと思い初日を迎えました。実際最初はすごく緊張していましたが、所員の方々にはとても優しく接して頂いているうちに緊張もほぐれていきました。所員の方々は皆若くて話し易いのでたくさん質問をしてしまいましたが、それにも丁寧に答えて頂いて凄く勉強になりました。常に所員の方の隣で作業をしていたので事務所の1日の流れを肌で感じることが出来、プロの世界は違うなと感じる日々でした。
基本的に模型制作を希望していたのですが、実際建てる家の模型を作るとは思っていませんでした。スチレンボードをカッターで綺麗に切る方法すら知らず、基本的なことが出来なかったので何度も何度もやり直して時間をかけて少しずつ作業を進めて行きました。完成させたかったので毎日遅くまで作業をしたつもりなのですが最終日になっても完成させる事が出来なかった事を所員さんに申し訳なく思っています。
オープンデスクの期間中は模型製作だけではなく、現場見学にも連れて行って頂きました。竣工後の物件1つと、施工中の物件2つに行きました。竣工後の物件は自宅近くの病院だったので自分が病気になったら行こうと思いました。細かいところにまで気配りがされていて所長さんの「建築家は気配りが大事」という言葉の意味がよくわかりました。近隣の住宅との関係もすごく重要な要素だということ、車が少しでも出入りし易いように段差を削ったり、普段は全く気付かないようなところまで、人が過ごしやすい様に考える事が大事だということを学びました。
施工中の2つの物件では木造と鉄骨の両方の造りを見ることができ、学校の授業でもこの経験は絶対生かせるだろうと思いました。
今回はボクを含め6人のオープンデスク生が居て、年上の方ばかりでしたが誰もが熱心で、情報交換をしたり、話をすることでこのつながりは大切にしたいなと思いました。
最初は皆が行くから自分もオープンデスク行こうと位にしか思っていませんでしたが、それが馬鹿だったと思えるくらい勉強になり、且つ、楽しい日々でした。
これからはもっと積極的に色々な経験をして自分の糧にしていきたいと思います。自分の考え方の芯は通すけれども客観的に、謙虚に、様々な人と接する為のコミュニケーション能力を、スケジュールに沿って仕事をこなす事は大事である。色々な事が学べました。
自分の作っていた模型の建物が竣工したところを是非見てみたいのでまたお世話になりたいと思っています。
2週間というすごく短い間でしたが、なんだか少し成長できたような気がします。
最後になりましたが何も知らない僕に色々教えてくださった所員の方々、本当にありがとうございました。,
神戸大学 建設学科 3回生 H.Sくん2007~
マニエラ建築設計事務所でのオープンデスクを終えて
今年の夏は1つ目標がありました。ゼネコンとアトリエ事務所でオープンデスクに参加して自分の進路を決定する材料を得たいというものでした。
最初のうちは勝手がわからず、言われるまま打合せ室で模型を作っていましたが、次第に周囲が見えてき、学校では目にかかれない色々なものに触れる機会があることに気付きました。目の前のことだけでもままならないのですが、ここには興味深いものが手に入りきらない程あるなあと途方に暮れてしまいそうでした。
でも、研修期間中は自分の手の届く範囲に来たものには何でも手を出しておこうと決め、立ち止まらない様努めました。
納涼会の前後で所員の方と建築の仕事に対する考え方や事務所で働く事への疑問に答えて頂いたりといった機会があり、作業や課題をやる事以上に今しか聞けない貴重な時間が得れたと思います。それからはできる限り所員が仕事をしている傍らで自分も作業をして、仕事をする姿勢などを肌で感じられる様にしようと思いました。
そんな事をしているうちに2週間はすぐ過ぎていき、今日を迎えた訳ですが、慌しく色んな事をやりたいという未熟な研修生に見合った課題を探して下さった太田さんにこの上なく感謝しています。模型・パネルの原稿と最も時間を割いて下さった泰輔さん、ありがとうございました。
個々で体験させて頂いた一つ一つの事をあげると、スチレンボードの切り方一つに関しても改めて考えさせられた程なので、いくつか特別に思い入れがある事を書きます。
上棟式。棟上が終わった現場に施主と関係者の方が共に祝って食事をする。今まで図面と模型でしか建物を見ていなかった事を改めて痛感しました。この方がこれから建つ家に住み、年を重ねていく。そういう空間を作っているという実感を持たずに図面を書いていた事がはっきりしました。頭で理解していたことなんて実際の半分のリアリティも持っていなかったと思います。
古谷さんが語ってくださった所長の凄さ。いくら考えても出てこなかったアイデアを所長がさらっと示したりするという話。考え続けてきた積み重ねによってしか実現されないものがあるという事だと思います。これから先もそれを目標にして頭をサボらせる事のない様前に進みます。
最後に未熟な自分を受け入れ、様々な事を教えてくださった所長と所員の皆様にお礼を申し上げます。後ろを振り返らず2週間を過ごしたので、この2週間がこれからどう自分に変化をもたらすかは分かりません。文書も思いつくままに書いていったので読みにくいかと思います。でも、マニエラでの経験は間違いなく学生生活では考えなかった社会との付き合い方について自分の見識を高められたと思います。
2週間お世話になりました。ありがとうございました。,
福井工科大学 建設工学科 3回生 T.Sくん2007.8.25~9.22
所長、嶋津さん、マニエラ建築設計事務所の皆さん、オープンデスク生としては長い間お世話になりました。
私は、設計事務所の雰囲気、現場、打ち合わせなど建築が建つプロセスを知りたくてオープンデスクに参加しました。
大学での設計は主に自分ひとりが行っていたのですが、実際には一人ではなく、施主、設計者、工務店、大工、職人など多くの人々が協力し合い、誰かが一人でも欠けてしまえば建築は完成しない、本当に多くの人々が協力し合って完成するものだと知りました。
全体の指揮を執る設計者は多方面に渡り知識が豊富でなければならないし、誰よりも信頼が厚くなければならない。そして誰よりも責任が大きく伴う。本当に大変な仕事だと感じました。
この一ヶ月で模型のレベルも上がりました。大学でもスタディー模型、プレゼン模型とたくさんの模型を作ってきましたが、同じ部材を何面も作りなおしたり細かいところも作ったりと大学で目指す模型の精度と設計事務所で目指す模型の精度の高さの違いを知りました。その分模型作りは大変でした。
しかしそのお陰で将来設計事務所に入る頃までに模型の精度を設計事務所が求め居ているレベルまで上げていかなければならない事を知る事が出来ました。
あと大学生活は1年半残っています。その間に設計事務所の皆さんに指摘されたところや、大学期間中でしか学べないものをとにかく学び、将来に繋げて行きたいと思います。
マニエラ建築設計事務所の皆様、長い間本当にありがとうございました。,
京都工芸繊維大学 造形工学科 3回生 H.Mくん2007.7.6~8.28
2週間以上ここの事務所にお世話になりました。
最初は凄く緊張していて、やる事が全くわかりませんでした。今まで学校ではずっと適当にやってきましたがここに来て模型を凄く大事にするようになりました。自分も日本語が下手で、言いたいことも言えず困ることもありますが、スタッフのみなさんに色々と優しくアドバイスをして頂き、心から感謝しています。半田さんと森さんには特に感謝しています。ご迷惑をお掛けしたときもあると思います、申し訳ありません。インターンシップの方にでも勉強が出来て、自分だけがやることではなくて、他人がやっていることも見ることで勉強になりました。東芦屋の家の模型を作る時にはかなり時間がかかりましたが、それは丁寧に仕上たいと思ったからです。こんなに小さい模型を作ったことは無く、細かく、難しかったです。完成するまでに色々な問題もありましたが、最後まで仕上ることが出来て嬉しいです。一つの模型を作るのに他のインターンシップ生の作業を見たり、相談したりして幅広く知識を得ることが出来ました。
現場に連れて行ってもらったことは一層勉強になりました。実際にどうなっているのかを実感できて、人生のこれからに役に立つと思います。
マニエラ建築設計事務所がやっている住宅の設計はデザイン性に富んでいて、すごく魅力的で、スタイリッシュだと思います。全部の線を揃えて一つ一つの部材を生かすという考え方が好きです。石や水盤や気という自然をいつも建築に取り入れることで自然と一体になることが出来、とても気持ちがいい空間が出来ているなと思いました。
現場をたくさん見学する中で、スケッチや写真、メモをとりながら覚えていきました。
所長さんが言われたように、現場では色々な業が組み込まれていました。図面と模型だけではわからない所が見えてきました。実際に考えなければならないことがこんなにも多いとは思ってもいませんでした。自分も少しずつ大切なところが分かってきて、将来するべきことも少し見えてきたような気がします。
日本の住宅の設計を見ることができ、国の住宅と比べることができるようになりました。これからもっと頑張りたいです。
事務所で過ごした2週間は一瞬で、少し寂しく思います。
ここでの色々な思い出は一生忘れないと思います。機会があればまたインターンシップに参加したいくらいです。事務所内にあるたくさんの本も読んでみたいです。興味深いものがたくさんありました。
長い間、本当にお世話になりました。ありがとうございました。
これからもみんなが元気でいられるように祈っています。
ありがとうございました。,
三重大学 建築学科3回生 K.Oくん2007~
マニエラ建築設計事務所にオープンデスクに来てから約二週間、本当にあっという間でした。最初は事務所の雰囲気が分からなくて緊張しましたが、所員の方々に色々と質問をすると快く丁寧に教えてくださったことや、納涼会というイベントにも参加させて頂くことが出来、緊張もほぐれました。
またこの二週間で本当に様々な体験をさせて頂きました。中でも特に勉強になったのが現場見学でした。建築の参考書とは違い、実際に現場に足を運ぶことで細かいところまで見る事が出来ました。学校の授業で住宅建築の現場に行くことはほとんど無いので本当に貴重な体験でした。二週間のうちに4~5件ほどの現場に連れて行ってもらいましたが、基礎の部分や接合部、スラブや仕上げなど、一件一件が異なった様々な手法で建てられていたので自分の知識としての引出しが増えたと思います。
しかし現場の打合せでは事務所の方と施工者の方との間で自分が知らないような単語が飛び交っていたり、設計図面にも分からないようなものがたくさんあったのでこれからもっと勉強していかないといけないなと切実に思いました。
事務所内での作業はパース製作をやらせていただきました。パースは製図の授業で手書きでは書いたことがあったのですが、CADによる下書きやPHOTOSHOPでの着色は初めてだったので、大変勉強になりました。最初はJWの使い方やPHOTOSHOPの使い方が全く分からなくて色々と苦戦しましたが、古谷さんや森さんをはじめ色々な方に教えてもらい、最初に比べるとパソコン操作はかなりスムーズに出来るようになったと思います。パースは松福荘の内観パースを担当しましたが、和風建築は書いたこともないし、見ることすら余り無かったので、現代建築との差があまりわかりませんでした。しかしフタを開けてみると柱の収まり方、あるいは庭の風景や面材の質感まで違っていて自分の知識の無さに焦りを感じました。下書きを描いていて和風建築は垂木や鴨居、巾木、木目など本当に線が多くて、和風建築は線で構成されているということがよく分かりました。PHOTOSHOPによる着色では、着色は出来るようになりましたが、ものの質感や光の入り方など陰影がなかなかイメージできなくて古谷さんに助けられた場面が多かったように思います。この着色作業を通じて普段何気ないものであっても見方によっては色彩感覚の勉強になるということを学びました。これからはもっといろいろなものを様々な視点から見て色彩感覚をもっと研ぎ澄ませて生きたいと思います。パース製作では一枚しか図面を仕上ることが出来ませんでしたが、本当にいろいろなことを学び吸収できたと思います。
現場見学やパース製作以外にも学ぶことがたくさんありました。永井さんに事務所の仕事のことまで色々と教えて頂いたように思います。一番驚いたのは事務所での作業は図面を描く作業ではなく、条例などの調べもの作業がほとんどであるということでした。そういった意味では毎日勉強していると仰られていて自分ももっと勉強して色々な知識を積み重ねていかなくてはいけないと改めて思いました。またマニエラの方だけではなく同じオープンデスク生からも色々学んだものがあったように思います。特に授業があるときは他の大学の人たちと交流する機会が少なくて他大学ではどんな授業をしているのかなどは全く知りませんでした。
オープンデスクを通じてパソコン作業に詳しい人に教えてもらったり、また自分が知っていることを教えてあげたりと色々交流が出来てよかったと思います。
二週間という短い期間でしたが本当にありがとうございました。このオープンデスクで学んだことを必ず社会に出たときに役立てて行きたいと思います、所長さんをはじめ担当の古谷さんやスタッフの方々、オープンデスクという場を提供して頂き、色々なことを教えて頂いてほんとうにありがとうございました。